![]() 燃焼方法および燃焼装置
专利摘要:
セタン価がきわめて低い燃料材料の燃焼方法である。混成チャージ圧縮点火式エンジンの燃焼シリンダーに燃料材料を噴射し、エンジンの実質的に全運転時間にわたって実質的に周囲温度より高い温度で燃焼空気または作動流体をシリンダーの導入口に供給する燃焼方法である。この方法に使用する圧縮点火式エンジン、このエンジンを使用して燃料を燃焼させる方法も提供される。なし 公开号:JP2011515609A 申请号:JP2011500231 申请日:2009-03-19 公开日:2011-05-19 发明作者:マクネイル,ジョン 申请人:アクアフュエル リサーチ リミテッド; IPC主号:F02B1-14
专利说明:
[0001] 本発明は燃焼方法、具体的には、混成チャージ圧縮点火式内燃エンジンにおける燃焼方法、およびこの方法に使用するエンジンに関する。] 背景技術 [0002] 本開示で使用する“ディーゼルエンジン”は、燃料噴射時に圧縮により燃焼が開始する混成チャージ圧縮点火式内燃エンジンを指す用語である。燃料および空気を混成チャージを行うと、急速な圧縮プロセスで熱が発生するため、燃焼室内でこれらが点火する。この点が、スパークプラグで点火する前に、燃料および空気を混合するオットーサイクルエンジンと異なる。] [0003] ディーゼルエンジンは、圧縮点火を利用し、そして燃料と空気を予め混合して均質にチャージする均質チャージ圧縮点火式(HCCI)エンジンとは異なるエンジンである。燃料/空気混合気を十分に圧縮すると、自発的に点火する。HCCIは、希薄燃焼運転に好適なため、通常のオットーサイクルエンジンよりも効率が高く、またピーク温度も低く、NOx生成が少ない。ところが、HCCIは、通常エンジンの燃焼に比較して制御がより難しいため、点火タイミングに問題がある。燃料の圧縮空気への噴射タイミングによって点火を制御するディーゼルエンジンとは対照的に、あるいはスパークの発生タイミングによって点火を制御するオットーサイクルエンジンとは対照的に、HCCIには、直接制御できる良好な燃焼開始装置はない。さらに、運転出力が可変な、動的運転を実現するためには、制御システムは、圧縮比、誘導ガス温度および圧力や燃料/空気比などの運転条件を変更できなければならず、複雑性がより増す上にコストもより高くなる。点火を確実にし、そして燃料滴の凝結によるシリンダー壁の湿潤を避けるためには、HCCIに用いる燃料は、沸点が比較的低いものでなければならない。] [0004] USP5,117,800には、燃焼空気の酸素分を高くすると同時に、エンジンの燃料噴射タイミングまたは点火タイミングを調節して、燃焼空気の高い酸素分を原因とする早まった燃焼を代償するディーゼルエンジンまたはスパーク点火式エンジンの運転方法が開示されている。ターボチャージャーをポンプとして使用して、酸素発生膜により空気を分離する。酸素分の高い空気は、通常のターボチャージャーで処理した燃焼空気よりも圧力が低く、温度も低いため、内部に冷却機を備える必要がないか、その必要性が小さい。] [0005] USP3,794,007には、エンジンの燃料供給装置からの燃料を使用して、低温始動用の燃焼空気を加熱することが開示されている。ガソリンなどの点火性の低い燃料を使用した場合には、吸引ラインまたは吸気マニホルド内の空気を、負荷のかかったエンジンの始動運転時火炎-吸引-空気ヒーター内で燃料を燃焼させることによって加熱する。エンジンの圧縮比は比較的低い。この方法で燃料を燃焼させると、燃料効率が低くなり、また吸気密度が低下するため、全体のエンジン効率が低下する。] [0006] USP4,333,424には、最低でも2つのシリンダーを必要とする燃焼プロセスを行う等温エンジンが開示されている。エンジンの圧縮シリンダーが空気を圧縮し、これを熱交換機から膨張シリンダーに運ぶ。即ち、膨張シリンダーが圧縮空気および燃料を受け取り、そして爆発行程で燃焼が発生するとともに、膨張シリンダー内の空気圧力が大気圧まで下がり、膨張シリンダーがクランクシャフトを駆動する。このプロセスは断熱プロセスではなく、等温プロセスであるため、爆発行程の膨張位相時、膨張シリンダーの内部温度は一定に維持されるか、高くなってもごくわずかである。シリンダーの個数を増やすと、摩擦減量が大きくなる。] [0007] ディーゼルエンジン燃料の燃焼性能は、セタン価(CN)で表わすことができ、セタン価は、特定の試験条件下標準エンジンで燃焼させる試験燃料と同じ点火特性(点火遅れ)をもつ、n−セタンと1−メチルナフタレンの混合物中のn−セタン(ノーマルセタン)(n−ヘキサデカン)の容量%で定義することができる。CN価の高い燃料は、点火遅れが小さく、ディーゼルエンジンに使用するのに好適である。市販のディーゼルエンジン燃料の代表的なCN価は、40〜55の範囲にある。例えば、CN価の高い燃料は、耐自動点火性が望まれているオットーサイクルエンジンには適当ではない。] [0008] オットーサイクルエンジン燃料の燃焼性能は、オクタン価(ON)で表わすことができ、オクタン価の高い燃料が適当である。例えば、CNの高い燃料はONが低く、その逆も成立する。換言すれば、ディーゼルエンジン燃料をガソリンエンジンに容れることは(またはガソリンをディーゼルエンジンに容れることは)、高くつくミスである。] [0009] セタン価かゼロか低い燃料には、トルエンなどの芳香族炭化水素類やグリセロールなどのアルコール類がある。具体的には、エタノールはセタン価が約8で、メタノールはセタン価が約3である(M.Murphy,J.Taylor, and R.McCormick, Compendium of Experimental Cetane Numbers Data,National Renewable Energy Laboratory,2004,NREL/SR−540−36805)。本明細書で言及する“CNがきわめて低い燃料材料”とは、セタン価が0〜30の範囲にある燃料を指す用語である。セタン価の代わりに、これと等価な他の点火特性を使用することも可能である。セタン価の低い燃料の中には、標準ディーゼルサイクルモードでは点火できず、また安定な運転を維持できないものも含まれていると考えられる。“CNがきわめて低い燃料材料”の場合、セタン価のより高い燃料を配合するか、あるいはポリ硝酸エステル類やアミン類などのセタン改良剤を添加することによって改質しない限り、ディーゼルエンジンに使用するためには適当ではない。例えば、USP4,746,326、WO85/002194を参照されたい。セタン改良剤は、コストが高く、ポリ硝酸エステル類には爆発性という欠点がある。] [0010] グリセロールは、工業的には、ディーゼルエンジン用の生物学的燃料を製造するさいに副産物として大量に得られる。これを、そして他の“CNがきわめて低い燃料材料”をディーゼルエンジンの燃料として使用できるならば、有利であると考えられるが、ディーゼルエンジン燃料としてより重質のアルコール類を使用することには問題がある。最近公刊されたMario Pagliaro,RosariaCiriminna,Horoshi Kumura,Michele Rossi and Cristina Della Pina:From Glycerol to Value−Added Products,Angew,Chem.Int.Ed.2007,46,4434−4440)には、”グリセロールは、高温になると重合し、エンジン詰まりを起こすため燃料に直接添加配合することはできず、また一部が酸化して有毒なアクロレインになる“と記載されている。また最近刊行されたThomas Stenhede:Wartsila Green Solutions − Running Large Engines on Alternative Fuels, presented at International Seminar on Gasification, Malmo,Sweden,10 October2008には、”グリセリンは点火特性および燃焼特性が非常に悪く、ディーゼルエンジンを点火することはない“と記載されている。グリセロールの場合、粘度が高く、通常のディーゼルエンジン燃料を十分に噴霧化するためには、約130℃まで加熱する必要がある。なお、この温度以上になると分解し、あるいは不安定になるセタンや点火改質剤の使用は考えられていない。例えば、頻用されているセタン改質剤である硝酸2-エチルへキシルは分解温度が120℃であるが、必要な粘度調整とセタン改質とを併用することは考えられていない。このように、グリセロールをディーゼルエンジン燃料として使用する現在までの試みは、いずれも不満足なものである。] [0011] USP5,117,800 USP3,794,007 UPS4,333,424 USP4,746,326 WO85/002194] 先行技術 [0012] M.Murphy,J.Taylor, and R.McCormick, Compendium of Experimental Cetane Numbers Data,National Renewable Energy Laboratory,2004,NREL/SR−540−36805 Mario Pagliaro,RosariaCiriminna,HoroshiKumura,Michele Rossi and Cristina Della Pina:From Glycerol to Value−Added Products,Angew,Chem.Int.Ed.2007,46,4434−4440 Thomas Stenhede:Wartsila Green Solutions − Running Large Engines on Alternative Fuels, presented at International Seminar on Gasification, Malmo,Sweden,10 October2008] 発明が解決しようとする課題 [0013] 本発明の構成要件は、独立請求項に記載されている通りで、好適な特徴は、従属請求項に記載されている通りである。] [0014] 本発明によれば、驚くべきことに、周囲温度よりも実質的に高い温度で圧縮点火式エンジンに燃焼空気を供給することによって、化学的改質処理や添加剤を使用する必要なく、CNがきわめて低い燃料材料をこのエンジン内で効率よく燃焼させることができることが見出された。ガソリンだけでなく、定義上セタン価がゼロの1-メチルナフタレンすらも燃焼させることができる。] 課題を解決するための手段 [0015] 点火に必要な最低温度、および安定な運転に必要な最低温度は、燃料の性質およびエンジンの構成に応じて変化するものである。多数のファクター、例えば断熱効率、ガンマファクター(一定容量におけるガスの比熱と一定圧力におけるガスの比熱との比)および圧縮比に応じて変化する。エンジンの全体的な熱力学的効率に関しては、圧縮比が特に重要なファクターであるが、構造的な拘束条件、燃料材料パッケージ、摩擦減量のために利用できる最大圧縮比に関しては、実際上の制限がある。非圧力チャージ式ディーゼルサイクルエンジンの場合、〜22:1に限定される傾向があり、または圧力チャージ式エンジンの場合、〜16:1に制限される傾向がある。オットーサイクルエンジンの場合は、チャージデトネーションであるため、圧縮比は、ディーゼルサイクルエンジンよりもかなり小さく、〜8:1〜10:1の範囲にある。圧縮比が高くなると、燃焼空気の断熱圧縮後、温度上昇が大きくなるが、単位圧縮比増加当たりの最終ガス温度は比較的低く、例えば、所定の試験エンジンの圧縮比は、導入口チャージ温度〜65℃だけ上げた場合に得られるのと同じ最終ガス温度を得るためには、22:1から〜36:1まで上げる必要がある。計算によると、燃焼空気入口温度を1℃上げると、圧縮後、温度上昇は約3℃以上になる。常温始動システムとは異なり、燃焼空気は高温に維持し、そして好ましくは、エンジンの実質的に全運転時間、即ち、エンジンの実質的に全運転範囲にわたって圧力を補正する。] [0016] 一部の高粘度燃料材料の場合、加熱して、エンジンシリンダーに噴射する適正な粘度を得る必要があるが、これは、噴射直前に行うことができ、従って燃焼される前に燃料材料が高温に長時間さらされることはない。グリセロールの場合、本発明方法を使用すると、クリーンで効率のよい燃焼を実現でき、重合生成物によりエンジン詰まりを起こすことはない。] [0017] 本発明では、エンジンシリンダーに送り込む前に、燃焼空気を圧縮するのが好ましい。この結果、質量流れが増加し、効率が良くなる。質量流れが増加すると、ピーク温度が下がり、ピーク圧力が下がる効果もある。この結果、NOxガスの生成が減る傾向が生じる。もちろん、圧縮-点火燃焼が生じる場合には、燃焼空気をシリンダー内でさらに圧縮する。] [0018] 排気ガスを動力源とするターボチャージャーを使用すると、圧縮を簡単に行うことができる。排気ガスからの廃熱、ターボコンプレッサーやその他の空気加熱方法あるいは熱源の組み合わせに固有な非効率性から発生する熱などは、燃焼空気を加熱するために使用できる。加熱された圧縮燃焼空気と併用されるこの方法は、ターボ加圧空気を冷却(内部冷却、後冷却)して質量流れを増す従来のターボチャージ式システムが採用する方法とは正反対のものである。] [0019] 一つの実施態様では、燃焼を促進するために、燃焼空気の酸素分を高くすることができる。場合にもよるが、酸素分増加は、燃焼空気の圧縮と併用することができる。] [0020] 本発明は、その上位概念でいえば、従来知られている燃料と燃焼の特性および条件のバランスの外側で燃料の燃焼を可能および/または最適化する温度に燃焼空気および作動作流体を加熱することからなる。本発明は、今まで圧縮点火式エンジン燃料とは考えられていなかったCNがきわめて低い燃料材料の燃焼を実現できるものである。] [0021] なお、本開示で使用する“作動流体”は、系の一部から別な部分にエネルギーを運ぶ媒体などの流体(気体または液体)を指す用語である。この作動流体は、それ自体が燃焼できるか、あるいは燃焼を支持する気体または蒸気と混合された空気で構成することができる。] [0022] 原則的には、本発明は、固体、液体または気体の燃料材料に適用することができるが、噴射が容易なため、流体燃料材料が好適である。 [実験結果]] [0023] Lister−Petter直接噴射2気筒ディーゼルエンジン、およびLister−Petter4気筒直接噴射ターボチャージ式エンジンからなる実験装置内で各種のCNがきわめて低い燃料材料を燃焼させた。エンジンは、一定パワーおよび一定速度で運転した(代表的なパワー発生条件)。圧縮比は、通常の吸気式エンジンでは22:1に、そしてターボチャージ式エンジンでは16:1に設定した。] [0024] 燃料としてガスオイルを使用して燃焼を開始し、一旦エンジンが暖まった後は、試験材料に切り換えた。最初ジメチルエーテル(DME)を使用し、試験材料を単独導入して、試験時にエンジンの失速を起こさずに、導入空気温度を変更した。次に、DMEの流れを止め、エンジンを試験材料単独で運転した。導入(燃焼)空気を加熱し、この空気の温度を変更し、燃焼が安定し、導入温度の降下とともに質量流れの増大が観察される最小値を求めた。この試験は、通常の吸気式2気筒エンジンを使用して行った。燃焼が不安定になり、90℃未満になると燃焼が完全に見られなくなった。グリセロール(SigmaAldrich社製の純度98.0%purumグレード)に関する結果を表1に示す。] [0025] 表1] [0026] 同じ試験装置を使用して、他のCNがきわめて低い燃料材料に関して同様な実験を行った。臨界的点火温度結果を表2にまとめる。] [0027] 表2] [0028] 表2に示した臨界温度値は、近似燃焼空気温度であり、この温度未満では、実験エンジンの場合、燃焼が停止した。1−メチルナフタレンの場合、臨界入力空気温度は、表の185℃よりもわずかに低く設定することができる。この温度でのエンジン運転は安定していたが、より温度が低くなると運転状態が悪くなった(ミスファイヤ)。] [0029] なお、上記臨界温度は、エンジンシリンダーへの入力直前の燃焼空気の温度を対象としていることに留意されたい。シリンダーでの圧縮後点火前の燃焼空気の実際の温度は、かなり高くなると考えられる。] [0030] 本発明の実施態様に従って、ガスオイルと比較した場合のグリセロール〈純度98.0%〉の燃焼に関する結果を表3に示す。4気筒ターボチャージ式エンジンを使用し、エンジン速度および出力パワーをマッチさせた状態でこれら実験を行った。グリセロール燃焼させるこのタイプのエンジンの場合、ほぼ144℃で導入温度を最適化した。排気ガスの酸素の容量レベルが評価のさいに等しくなるように、導入マニホルドに伝えられる圧力を調節することによって、空気の質量流れを補正した。なお、エンジンをグリセロールで運転したときのNOxレベルは、ピーク燃焼温度がより下がるため、通常の燃焼下にあるガスオイルの場合よりも実質的に低かった。また、ポート導入空気をほぼ144℃に設定し、排気ガスの容量酸素レベルをマッチさせると、本発明実施態様におけるグリセロールの燃焼効率は、このタイプのエンジンの仕様によるガスオイルの燃焼効率よりも高い。効率の計算は、タイミングを合わせた質量サンプルを使用し、各燃料の純発熱量によってエネルギー転換率を計算することによって行った。] [0031] 表3] [0032] 表4に別なCNが低い燃料材料である使用済みタイヤ蒸留抽出物(UTD)に関する燃焼結果を示す。記号は、表1と同様である。Boost Bargは、導入マニホルド圧力であり、単位はバールである。UTDでエンジンを運転する場合、導入空気ヒーターをオフにすると、エンジンが失速する。本発明実施態様の条件下では、排気ガスのCOレベルは急激に下がり、燃焼はスムーズである。空気温度が約86℃で、点火に失敗した。この時点で排出物が非常に多くなった。排出物を抑制する最適な温度は約145℃であった。] [0033] 表4] [0034] 本発明は、広範囲にわたる燃料の燃焼に適用可能である。このような燃料には、重質燃料や残留燃料などの炭化水素系燃料、トール油などの再生可能な植物系燃料、獣脂や副産物燃料がある。] [0035] ガス状燃料には、天然ガスなどの化石ガス、精製所廃ガス、(埋め立てまたは生物分解から発生する)生物学的ガス、高温分解ガス、鉱床メタン、水素などの生産者サイドガスがある。] [0036] このような広範囲にわたる燃料材料を効率よく燃焼させることができるため、本発明は、アルコール類、ケトン類、ジオール類、エステル類や芳香族溶剤などの適当な廃溶剤の燃焼にも使用することができる。高温燃焼空気を適宜酸素の加圧および/または高い分圧と併用すると、完全な燃焼を達成することができる。] [0037] 本発明は、発電エンジン、海洋エンジン、航空機エンジンや自動車エンジンなどの内燃エンジン、ガスタービン、外部燃焼エンジンおよび/または炉ボイラーに使用するのに好適である。本発明は、さらに、通常のディーゼルエンジンを使用して燃焼を開始し、エンジンおよび燃焼空気が十分にウォームアップした後に、燃料供給をCNがきわめて低い燃料材料に切り換える複燃料エンジンに特に有用である。本発明は、エンジン駆動発電システム、およびエンジン駆動熱兼パワー(CHP)システムにも有用である。というのは、吸気チャージ温度を上げるために必要なエネルギーの多くを、エンジン排気装置を介して熱回収システムに戻すことができるからである。本発明は従来のCHP技術にも好適である。例えば、点火を行うために、セタン改質剤とグリセロールを併用すると、排気温度がきわめて低くなり、回収可能な熱の量が小さくなるとともに、CHP効率が落ちる。しかし、導入口において熱を加えると、CHP効率を高く維持した状態で、燃料材料を効果的に燃焼させることができる。] [0038] エンジンのウォームアップを促進するために、燃焼空気マニホルドに高温排気ガスを再循環させてもよい。このような排気ガス再循環(EGR)は、燃焼空気の酸素分を抑え、NOx排出量を抑制するためにそれ自体が公知である。なお、本発明においてEGRを実施する第1の目的は、エンジン吸気チャージを加熱することである。] [0039] エンジンの運転者が、プロセス条件を手動調節して、燃焼状態にある特定の燃料についてこれらを最適化することができるが、好ましい実施態様では、エンジンシステムが、使用されている燃料のタイプを検出し、このタイプに応じて燃焼条件を自動調節する。] [0040] 燃焼空気の好ましい最低温度は、異なるエンジンタイプ、圧縮比だけでなく、異なる燃料に応じて相違してくるが、この最低温度は60℃以上に、特に多くのCNがきわめて低い燃料材料に関しては、実質的これよりさらに高く設定する。上限温度は実際的というよりは理論的な意味が強く、より高い温度の場合、実現および維持のコストが高くなる。排気弁やターボ導入口などの構成部材は、特定の温度のみに従って定格化することができ、これら構成部材の運転範囲内に温度を維持することが、実際的な上限になる。なお、使用できる燃料タイプの多くに固有な蒸発潜熱により、当然ながらピーク燃焼温度が下がり、これら構成成分に特定な範囲内で最大定格パワー運転が可能になる。(グリセロール燃焼排気温度を参照されたい。)本発明の範囲を制限するものではないが、上限を250℃に設定するのが、現実的にみて十分である。] [0041] なお、本開示において単数で表現している場合、文脈上許される限り、少なくとも一つを意味する。] [0042] また、いくつかの別な実施態様の文脈において明示を目的として記述されている本発明のいくつかの特徴は、単独の実施態様では組み合わせの形で記述され、逆に、単独の実施態様の文脈において簡潔を目的として記述されている本発明の各種特徴は、それぞれ個別に、あるいは任意の適当な組み合わせの形で記述されている。] [0043] 以上説明を目的として本発明を具体的な実施例について記述してきたが、本発明は、これら実施例に制限されるものではない。特許請求の範囲に開示されている本発明の範囲から逸脱することなく、以上開示してきた構成に各種の変更、改変および/または付加を加えることができる。]
权利要求:
請求項1 CNがきわめて低い燃料材料の燃焼方法であって、混成チャージ圧縮点火式エンジンの燃焼シリンダーに上記燃料材料を噴射し、エンジンの実質的に全運転時間にわたって実質的に周囲温度より高い温度で燃焼空気または作動流体をシリンダーの導入口に供給することを特徴とする燃焼方法。 請求項2 少なくとも60℃、好ましくは90〜250℃の温度でシリンダーの導入口に上記燃焼空気または作動流体を供給する請求項1に記載の燃焼方法。 請求項3 上記のCNがきわめて低い燃料材料がアルコール、好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールあるいはグリセロールあるいはこれらアルコール2種以上の混合物、ケトン、エステル、芳香族化合物、ガソリン、1種以上の炭化水素類、再生可能なオイル類、廃溶剤あるいはこれらの一部または全部からなる混合物である請求項1または2に記載の燃焼方法。 請求項4 上記導入口を介して上記シリンダーに流入する質量流れを補正して、標準的な運転条件下で上記シリンダーに流入すると考えられる質量流れに実質的に等しくなるような圧力でシリンダーの導入口に上記燃焼空気または作動流体を供給する請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃焼方法。 請求項5 燃焼室に噴射する前に、上記燃料材料を加熱する構成の請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃焼方法。 請求項6 エンジンからの廃熱を使用して、上記燃焼空気または作動流体の少なくとも一部を加熱する請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃焼方法。 請求項7 エンジンからの排気ガスの流れによって駆動されるターボチャージャーによって上記燃焼空気または作動流体を加圧する請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃焼方法。 請求項8 エンジンからの排気ガスの流れによって駆動されるターボチャージャーの固有な非効率性によって上記燃焼空気または作動流体の少なくとも一部を加熱する請求項7に記載の燃焼方法。 請求項9 上記燃焼空気または作動流体の酸素分を高くした請求項1〜8のいずれか1項に記載の点火燃焼方法。 請求項10 上記燃料材料がグリセロールであり、このグリセロールを加熱し、60〜160℃の範囲にある温度で上記シリンダーに噴射する構成の請求項1または2に記載の燃焼方法。 請求項11 請求項1〜10のいずれか1項の燃焼方法に従ってCNがきわめて低い燃料材料を燃焼させ、導入空気からリサイクルした熱を使用して、使用可能な排気ガス廃熱エネルギーを維持するか大きくして回収する構成の熱およびパワーを組み合わせた形(CHP)で発生することを特徴とする方法。 請求項12 シリンダーを有する混成チャージ圧縮点火式エンジン、およびシリンダーに送られる燃焼空気を周囲温度および周囲圧力よりも実質的に高い温度および圧力に加熱加圧する加熱手段を有することを特徴とする燃料の燃焼装置。 請求項13 上記加熱手段が、エンジン排気システムおよび/または冷却システムからの熱を上記燃焼空気または作動流体に伝熱する熱交換機を有する請求項12に記載の燃焼装置。 請求項14 上記加熱手段が、燃焼空気または作動流体を少なくとも60℃、好ましくは90〜250℃の範囲にある温度に加熱する請求項12または13に記載の燃焼装置。 請求項15 シリンダーに送られる上記燃焼空気または作動流体を圧縮する手段が、エンジンからの排気ガスの流れによって駆動されるように構成され適合されたターボチャージャーである請求項12〜14のいずれか1項に記載の燃焼装置。
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同族专利:
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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